幼児期における英語教育には、デメリットや弊害もあるということを、耳にしたことはありませんか?
様々な意見を目にすると、何を信じたらいいのか分からなくなってしまいますよね…。
でも、安心してください!
早期英語教育にリスクがあることは確かですが、実践する上での注意点をよく理解し、家族で共通認識を持ちながら取り組めば全く問題ありません。
幼児期の英語学習は…
- 母語(日本語)を重視しよう
- 英語の「音」に慣れよう
- 早期からアウトプットを求めない
- 英語のつめこみ教育はしない
- 英語を楽しみ、好きになろう
この記事に辿り着いた方は、おそらく英語育児に興味をお持ちの方でしょう。
子供の可能性を広げてあげたいとか、将来英語で苦労して欲しくないとか、色々な思いを抱えていると思います。
だからこそ、ここで疑問を解決し、英語育児を楽しんでくれたら嬉しいですね。



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幼児英語教育のデメリット・弊害
早期から英語教育を行うことのデメリットとして、以下のような点が指摘されています。
- 母国語への影響
- セミリンガルになる可能性
- アイデンティティ拡散の可能性
- 学力が低下する恐れ
- 英語嫌いになる可能性
- 必要以上に費用がかかる可能性
これを読むと、「大丈夫かな?」と心配になってしまいますよね。
まずはリスクを理解することが大切です。一つ一つ整理していきましょう。
母国語への影響とセミリンガル
セミリンガルとは、母国語も第二言語もどちらも中途半端な状態のことを意味します。
乳幼児はコミュニケーションの中で少しずつ言葉を覚えていきますが、日常的に触れる言語が複数になると、その分耳にする言葉の数が分散されてしまい、どちらの言語も語彙の習得が遅れてしまう…というわけです。
多くの人々にとって、「第二言語が母国語を超えることはない」と言われています。
まずは母国語の基盤をしっかりと築くことがいかに大切か、よく分かりますね。
アイデンティティの拡散
家庭環境や教育環境にもよりますが、複数の言語や異文化の狭間で成長していく子どもは、アイデンティティを見失うこともあると言われています。
社会がどんどんグローバルになっていく中で、多様な価値観に触れることはとても良い経験になりますが、小さな子どもの葛藤を注意深く見守ってあげることも大切です。
学力低下と英語嫌い
英語教育に力を入れるあまり、母国語が疎かになってしまったり、セミリンガルの状態になってしまったりすると、学校での勉強にも支障が出てきます。
読解力に欠ける分、国語だけでなく算数や理科の成績にも影響するでしょう。
また、英語教育の方法によっては、子どもが英語嫌いになってしまう可能性もあります。
大切なのは、母国語と英語教育のバランスを考えること。そして、「英語は楽しい!」と思えるような取り組みを行うことです。
幼児英語教育に対する見解
英語の早期教育に関しては、専門家の間でも様々な意見があります。
多くの文献や研究報告を目にしてきましたが、「万人に当てはまる正解はない」というのが私の印象です。
ですから、「子どもの反応を見つつ、良いと思ったものは試す」ということから始めていきましょう。

続いて、早期英語教育に関して肯定的な意見をいくつか紹介します。
小さな子どもは聞き慣れない外国語の音声に対する抵抗感も少ない。この時期に英語絵本や歌を通して「なんとなく分かって楽しかった」という経験を重ねることが、心理面でもその後の学習の素地になる。
Newsweek日本版『0歳からの教育』
英語の授業や受験英語によって、英語に対する嫌悪感や苦手意識を持ってしまう子どもも少なくありません。
しかし幼児英語教育を行うことで、そのリスクを予防することが可能になります。
小さな頃から英語に触れていると、英語にアンテナが向くようになり、街中を歩いていても英語表記に興味を持つようになる。また、成長して外国人と接する機会があっても、臆することなく対応できるようになる。
『モンテッソーリ教育×ハーバード式』
早期から英語に慣れ親しむことで、様々な面でメリットがありそうですね。

では、実際に【おうち英語】で英語をマスターした子どもたちの意見はどうでしょうか?
その他、早期英語教育に関するいくつかの研究報告を紹介しましょう。
幼い子どもの脳は極めて柔軟性が高いため、複数の言葉を抵抗感なく吸収することができる。また、LとRの発音を見事に聞き分け、使い分けることができる。
バイリンガルの高齢者はモノリンガルの高齢者に比べ、認知症の発症年齢が数年遅い。
複数の言語で育った子どもは、他の子どもより言語の習得が遅れるケースもあるが、それぞれの言語に関して家庭で十分なサポートが得られれば、小学生の間にモノリンガルの子どもの言語水準に追いつける。
また、英語ができるだけでも、将来の選択肢が広がりますよね!

幼児英語教育を始める前の確認
子どもにとっての第一言語を何にするか、家庭で話し合っていますか?
日本語を話す家庭で、日本語で学ぶ学校に入学するなら、早期から英語学習を取り入れても大きな弊害はないとされています。
しかし、インターナショナルスクールや海外の学校に通うことになると、英語は上達しても日本語の習得には苦労するケースが多く見られます。
もし、
- 将来的に日本の大学に入学する
- 将来的に日本の企業に就職する
- 将来的に日本を拠点に暮らす
そのような可能性があるなら、日本語の基盤をしっかり築いてあげることも、とても大切なのです。
私は、漢字が読めなかったり、敬語が使えなかったりして、受験や就職活動に悩む友人知人をたくさん見てきました。
そのほとんどが、「宿題以外に漢字ドリルやテキストを使って人一倍勉強したけれど、日本語は難しくて大変だった」と口にしています。
英語だけの幼稚園や保育園に通わせるのであれば、英語はそちらに任せ、家庭では日本語でたくさん話しかけてあげましょう。
子どもの将来を決めるのは子ども自身ですが、子供にとっての第一言語をどうするかというのは、親の影響や教育方針によるところも大きいのです。
まずは家庭で、そのことをしっかり話しておきたいですね。

では次に、
日本語を話す家庭で育ち、日本語で学ぶ学校に通学する予定の子どもに対して、英語育児をする上でのポイントを確認しましょう。
母国語の土台を築く
日本語を疎かにすると、「日本語の習得が30%遅れる」という報告もあります。
特に2歳頃までは、日本語に触れる時間を英語のそれよりも圧倒的に増やした方いいでしょう。
絵本も、日本語のものを多く読み聞かせるべきですね!


つめこみ教育をしない
英語教育に熱心になるあまり、子どもに多くのことを要求したり、詰め込もうとしたりはしないように気をつけましょう。
子どもが英語嫌いにならないよう、英語の時間を楽しませてあげることが大切です。
教材に頼りすぎない
英語が苦手なご両親の中には、デジタルコンテンツに頼ってしまう方も少なくありません。
もちろん、CD付きの絵本や英語の動画でも耳を慣らすことは可能ですが、生きた英語を身につけ、英語に慣れ親しむためには、親子によるコミュニケーションも大切です。
デジタル音声を子どもと一緒に復唱してあげたり、英語の歌を一緒に口ずさんであげたりして、子どもと一緒に英語を学ぶ気持ちで取り組んであげましょう。

我が家の英語教育・英語育児
私の母は英語がまったく話せませんが、私が幼い頃から【おうち英語】に取り組み、英語を身近に感じるような環境を作ってくれました。
そのおかげで、英語は私にとって最も好きな科目になりましたし、小学校高学年になる頃には、家族での海外旅行で通訳を担当するまでになりました。

その後、英語だけでなくドイツ語やラテン語・フランス語も学びましたが、おかげで仕事の幅も広がり、世界中に友だちを持つことができました。
そして私自身が母となった今、娘にも同じように「言葉の楽しさを感じてもらいたい」ということで、生まれた直後から【おうち英語】を実践しています。
正確には、胎教からですが…

姪や甥の成長も、娘のお手本となっています。
漢字が大好きな小学生の甥は英語も得意で、オールイングリッシュの英語アプリ(楽天ABCマウス)に熱心に取り組んでいます。保育園に通う姪は英語も少しずつ話せるようになり、驚くほど美しい発音を披露してくれます。
二人を見ていても、バイリンガル育児を実践中の友人の子供たちを見ていても、他言語への抵抗感がない早い時期から英語を始めた方が、スムーズに取り組めることを実感します。
我が家の英語育児コンセプト
様々な文献を参考に英語学習に励んでいますが、 我が家のバイブル的な存在になっているのが『世界で活躍する子の英語力の育て方』です。
この本の中でも、早期英語教育に対する弊害については、
- 日本で暮らしていれば問題ない
- 低年齢から英語を始めても問題ない
…と、断言されています。
ただし、日本語を強固に育てること・親子間のコミュニケーションを豊富にとり、原則として子供とは日本語で接することが大切と言われています。
幼児英語に関する情報は多いものの、本当の「早期」=赤ちゃんから始める英語育児についてはまだ知られていないことが多いので、具体的にどのように始めたか、紹介します。
0歳でのおうち英語
- 英語の音を聴かせる(かけ流し)
- 英語のおもちゃを与える
- 英語の絵本を読み聞かせる
娘が1歳になるまでは、英語が自然にある環境を作り、英語の音を聴かせることがメインでした。

また、英語に限らず、絵本の読み聞かせは積極的に行うべきなので、日本語:英語=8:2くらいの割合で、毎日絵本タイムを作っていました。

この時期は、英語でのアウトプットを望みません。
本当に効果があるのかと心配になるかもしれませんが、子供の発話は日本語だけで十分です。こつこつとインプットに励みましょう。

1歳でのおうち英語
- 英語の音を聴かせる(かけ流し)
- 英語のおもちゃを与える
- 英語の絵本を読み聞かせる
- 英語の動画を見せる
歌や絵本に加え、英語のDVDもよく見るようになりました。
色々な動画やサンプルDVDを試してきましたが、おすすめNo.1は、『グーミーズ(Goomies)』です!
口コミで評判の通り、期待を裏切らない内容でした。このおかげで、娘は1歳9ヶ月でアニメ部分(エピソード1)のセリフを完全コピーしました!(驚)

また、Amazonプライム会員なので、プライム関連のサービスもよく活用しています。
追加料金なく、英語の歌や動画を楽しめるので、コスパの良さは申し分ないですね!

というわけで、早期から英語を始めることには多くのメリットがあり、子供も遊び感覚で楽しみながら学んでくれるはずです。
各家庭によってその方法は様々だと思いますが、日本語の習得を大切にしながら、無理なく英語を取り入れていきましょう。

